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せんだい事業創造型ビジネススクール

(株)JP Links 代表取締役 中村景太 氏

先輩起業家インタビュー第4回は、2012年4月に設立しNAViS ビルにご入居いただいている(株)JP Linksの代表取締役 中村景太氏の登場です。震災後に仙台に入り、「とにかく雇用を」と走り続ける中村氏の、シンプルで明快なビジネスについて語っていただきました。
 
※インタビュアー:庄子(NAViS)、及川(同)、佐藤((株)仙台情報サービス)
※2013年10月22日取材
 
4.仙台で起業する意義
~会社を経営する理由=人をたくさん雇うこと~
―― もともと愛媛のご出身とのことでしたが、なぜ仙台だったんでしょうか。
 
(中村)  都銀の前に保険会社に勤めていて、大阪にしばらく赴任していたころ、福知山線の脱線事故がすぐ近くで起こったんです。その時に、みんなが一斉に救助活動に出て行ったんです。
 
―― 自発的に。
 
(中村)  はい。その時大阪で仕事をしていましたが、何も出来ない自分がいたんですね。みんなで救助活動している時に、僕って人として出遅れているな、次は僕も率先して行けるようになろう、と思っていたんですね。そして、起業しなきゃしなきゃと焦っていた時期に今回の東日本大震災が起こった。その時は東京にいたんですが、あっちはもう話にならないくらい「自粛」ばっかり。僕は金融で生きてきた人間なので、「お金を回さないと日本が死ぬ」と思いました。
 
   大阪の事故を思い出しましたよね、「今じゃないの?」って。林先生じゃないですけど(笑)。だったら、現地に乗り込ませてもらって、ギリギリのラインで経営できるくらいに目いっぱい現地の方々を雇用させていただこうと。
 
   それで、例えばうちの子どもに「パパの仕事って何?」って聞かれたら「こういう震災があってね、現地の人とこういうことをやって頑張ったんだよ」と言うことができれば、人として、父親として鼻が高いのかな、とか思ったんですね。今は、従業員全員にも同じことをご家族に言ってほしいな、と考えるようになってきましたね。
 
―― とにかく考え方が明快ですね。震災復興のためとなると、沿岸部の直接被害が大きい地域に入って、という起業家さんも多いですが、中村さんの場合は仙台の都心ですよね。より被害の大きい地域で、というのは考えませんでしたか。
 
(中村)  僕がそういう考え方で動くなら、ボランティアですよね。
 
―― なるほど。
 
(中村)  僕が会社を経営する理由って、人をたくさん雇う以外にないと思っているんですね。会社っていうのは人の集合体なので、「事業価値=どれだけ多くの人を雇えるか」。今は何でもリストラの時代で、気づくと非正規雇用ばかりで、その一方で偉い人たちが接待とかお金を使っているじゃないですか。会社の根幹として、人を雇用して、その人たちが成果を上げてくる、事業として成り立つ理由はこれ以外にないと思っていますし、「より多くの人を雇いたい」というだけです。
 
―― なるほど、そのためには先ほどの金太郎飴の考え方が必要になってきますね。
 
(中村)  お客様に均一的なサービスを提供するために、より多くの従業員で、無理のない仕事をさせたい。単純な話、100の仕事量を10人でやれば各人10、100人いたらひとり1でできる。そう考えれば、手厚いサービスでしっかりしたものをご用意するためには、人を増やすのが一番ですよね。
 
―― そういうことでは、仙台(都心)でやる、というのは必然だったわけですね。しかし、縁もゆかりもない仙台に来ることには不安はありませんでしたか。
 
(中村)  全然不安はなくて、むしろ、すごくわくわくしましたね。2012年4月にこの会社を設立させて、この事務所(NAViSビル)をお借りしたのが5月の半ばです。新幹線で2時間移動しただけで、こんなに環境が変わってしまうんだとわくわくしていました。Kスタも近いし、純粋に楽しかったです。
 
―― ビジネスだけじゃなく、とにかく考え方がシンプルですね。普通は地縁の無いところでいろいろ考えてしまうと思います。相当の勇気ですよ。このビジネス自体は首都圏拠点でもできるものだと思いますが、仙台でやることのメリットやハンディはどう思われますか。
 
(中村)  まず、思ったより皆さんが温かかった。採用させていただいた従業員さん、この物件を紹介していただいた不動産会社さん、NAViSの方、初めて口座を開設させていただいた仙台銀行さん…、みんな飛び込みで行ったのに受け入れてくださったんですよね。「よくこんな時期にこっちで起業したね、大丈夫?」と。いやいや、大丈夫かって僕が聞きたいんですけど(笑)。そんな、他人の心配をしているような状況じゃなかったのに、皆さんから声をかけていただいて、それは本当にうれしかったですね、縁もゆかりもない土地だっただけに。やっぱり、「人」っていうメリットがあると思います。
 
―― 仙台は優秀な人材が多い、ということも一般に言われますね。
 
(中村)  そうですね、多いと思います。それに、関東や関西の方と比べると、「すれてない」と言えばいいのかな、安心して任せていられる気がしますよね。
 
―― デメリットは何かありますか?
 
(中村)  特には感じません。
 
 
 
 
 
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